江ノ電に乗って、いざ鎌倉高校へ
僕は中学生の頃、バスケットボール部でした。
その頃、流行っていたのがスラムダンク。もちろん僕も読んでいました。
青春時代をバスケットボール部で過ごした人間としては、やっぱりスラムダンクの舞台となった鎌倉高校前は行っとかないとなと思い立ち、遥か昔の青臭い気持ちに押されるように江ノ電に乗りました。人生初の江ノ電、ノスタルジーな雰囲気が味わえるのかと思ってました・・・。
ゴールデンウィークな事もあって江ノ電は超満員、まるで都心の通勤ラッシュのような人の密度。これは嫌な予感がしますが、後には引けません、もう乗るしかない!と満員の車両に乗り込みます。
鎌倉高校前駅に到着、たくさんの人がここで降ります。やっぱり人気なんだと実感。
この日はあいにくの曇り空、海も空も爽やかな青からは程遠い淀んだ色を見せています。
そんな悪状況でも、スラムダンクの人気のおかげで、ものすごい数の観光客の人たちが撮影していて、踏切の前は人だかり。さすがにその人たちを撮るわけにはいかないので画像はないですけど、20~30人くらいが踏切の周りでうろうろと順番に記念撮影しています。
これは一体どう撮ればいいのか、どんよりと曇っていて色や階調の調整も難しいし、観光客が多くて構図も難しいし、お手上げだなぁという感じです。
仕方がないので、カメラは構えず首からぶら下げて、中学生の頃の事を思い出しながら、ぼーっと空と海を見てました。
バスケットと青春、女の子にもてたい、そんな事ばかり考えてたな。青春だし、バスケットだし、女の子にもてたいし、そんな世界の捉え方は同じで、それなのにものすごくオシャレでカッコ良くて、そんな岡村靖幸の曲が好きでよく聴いてたな。
懐かしくなって、「あの娘ぼくがロングシュート決めたらどんな顔するだろう」を口ずさんでみたり。
頭の中は青春で青くても、海は相変わらず淀んでるんで、見ててもあんまり感動しない。他にも行きたい所もあるし、ここはあきらめて帰ろうと思って振り返った所に、同じようにカメラを手に困った顔をして立っている人を見つけました。
これは絵になるはず。すかさず後ろ側に回り込んで、望遠ズームで他はボケるようにして一枚撮影。
もう、踏切とかどうでも良くなっているので、背景は全部ぼかしてカメラを構えたところをもう一枚。
「あきらめたら、そこで試合終了ですよ・・・?」
ふと思い出した、スラムダンクの中の安西先生の言葉。そうだ、撮影も同じで、諦めなければ必ず何かチャンスはあるはず。
もう少し粘って撮ってみよう。あえて、青く色被りさせて、青春の青臭さと爽やかさを。
地元のサーファーがちょうどサーフィンを終えて、サーフボードを自転車に乗せて帰ってくる所をスナップ。
当初撮ろうと思っていた写真とは全く違うけど、結果的には面白い写真が撮れたなと思います。その場での新しい偶然の出会いが写真の面白さだと思っているし、それが見つけられたってことはちょっと写真が上手になってるのかな。
今回撮影に使用しているカメラとレンズはX-T20とXC50-230mm。
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