フィルムシミュレーション、クラシックネガを紐解いていきたい
新しく僕の元にやってきたX-Pro3、クラシックネガと明瞭度に惚れこんでしまったのが手に入れた理由なんですけど、このクラシックネガがかなり癖が強くてまだまだ自分の中で扱い切れてない。
初めての撮り歩きでもその事は強く感じた。
クラシックネガの特徴が複雑すぎてなかなか捉えられないなと思いながら撮ってました。目で見た色とはかなり違って写ります。特に、緑と黄色、それに赤。
頭の中で整理できないんだよな、全体的にマゼンタがかるとかシアンがかるとか、黄色みが付くとかそういう単純な話じゃない気がする。色ごとに味付けが違ってるんじゃないかな。
なので一度ゆっくりクラシックネガについてのメカニズム、つまりどういう階調で色使いになっているのかを明らかにしてみたい。
サンプルをPROVIAと比較してレビューしてみる
一番ニュートラルなフィルムシミュレーション、PROVIAと比較することで特徴が理解しやすいのかなと思う。
まず1枚目のサンプル。
赤い椅子の発色が全く異なっていて、クラシックネガの方はしっかりとした朱色だけど、PROVIAでは青みがかった赤。
さらによく見ると、クラシックネガの方が灰色の地面が明るくなってます、つまりハイライト側の階調が硬めだという事が分かります。
次のサンプル、紫系のビオラ。まず花びらの紫の雰囲気がかなり違っています。クラシックネガの方は色がかすれて白っぽくなった様な雰囲気。さらに葉の緑の色も違っていて、赤が抜けて青みがかった上に暗くなってます。
3枚目のサンプル。さっきの2枚の特徴が出てます。PROVIAの写真に比べると、やっぱり赤い花は朱色方向に、つまり青が抜け、葉は逆に青みがかっています。一枚の中で青が薄れる色と、青みがかる色があるって事なんですね。やっぱり全体的に特定の色が強調される、もしくは弱まるって事ではなさそうです。これは複雑な味付けですね、さすが。
次のサンプルは明暗を見てみます。ツリーの雪の白はより白く、後ろの陰の部分はより暗くなっていて、全体的に硬い階調だってことがよく分かります。
次の一枚もかなり複雑です。よく観てみると、左奥の黄緑の葉は明るく白みがかっていて、この画のように同じ緑系で深い色の葉があったときに深い色の緑は暗くなるので、明るさと色のコントラストが付きやすくて立体感が出てきます。こんなの一回撮り歩いただけで把握できるわけないですね。何かわかった気がする!とかTwitterで呟かなくて本当に良かった。
そして、黄色からグレー系の被写体の場合、全体的に色が抜けてスッキリします。クラシックネガ観た後にPROVIA観ちゃうと、ちょっと色が多くてうるさいなとすら思ってしまったり。
比較してみてのまとめ
ここまでいろいろなサンプルで比較してみてちょっとわかってきた特徴をまとめてみます。
- 全体的にはシャドウもハイライトも硬めの階調。
- 深い赤色の青の抜け方、深い緑の青の乗り方が特徴的。
- 特に緑は明るい緑と暗い緑で傾向が異なるのでコントラストが付きやすい。
次は、世間で似せることができるのでは?と言われている、クラシッククロームとの比較をしてみます。
X-Pro3にて初めて搭載された明瞭度についてもサンプルを載せていますので、こちらも参考にどうぞ。
X-Pro3は見た目も撮れる画像も最高にかっこいいカメラです。
コメント
「X-Pro3 Stories, #2 銀塩フィルムから学ぶ」
https://fujifilm-x.com/ja-jp/stories/x-pro3-stories-2-learning-from-film/
上記のURLにある、色ごとに調整している、ってやつの具体例としてとても参考になる作例ですね。
こういう高度な色調整をするフィルムシミュレーションが増えるのは嬉しいです。
私もX-Pro3が欲しくなりました。
コメントありがとうございます、すごく嬉しいです!
X-Pro3は、と言うか、クラシックネガは最高なのでぜひ手に入れてください、毎日の生活のクオリティが上がりますよ。