カメラが楽しい!ってなったきっかけ
今、僕は普段から色んな景色や物をあんな風に撮りたいなぁ、こんな所に撮影に行ったらこういう設定で写していきたいなぁとばっかり考えて日々を暮しています。いざ撮影する時には、目の前の被写体をどうやって撮影するのが気持ちいいか、それを一生懸命知恵を絞って考えるのがまた最高に楽しくてたまらないんです。
でも、こんな事を考えるようになったのは2017年から、つまりたったまだ2年の話なわけです。
それまでは、デジタルカメラは持っていましたけど、旅行やイベントの時にだけ持って出かけるという、まぁ大多数の人と同じのよくあるカメラの使い方をしていました。カメラなんて別に楽しむもんじゃないと。
では、その変わったきっかけは何なのかをこれから書きます。それで、また、僕と同じようにカメラで撮影することの楽しさを知ってくれる人が一人でもいれば良いなと思います。
内田ユキオさんのトークショーが運命の出会いに
当時、たまたま富士フイルムは撮れる写真がきれいだという事を知ってX-E2を持って使っていました。もちろん、旅行とイベントの時だけ。
で、いつだったかどこだったかも思い出せないのですが、たまたま富士フイルムのカメラについて話しているトークショーがやっていたので、暇つぶしに聞いてみたんですよ。
その時、トークショーで話されているのが内田ユキオさんでした。
そのトークショーで見せてくれる作例がまずどれもカッコいいんですよ。そこで惹き込まれまして、この人みたいな写真が撮れたら楽しいだろうなぁと。
しかも、内田さんはRAW撮影をして現像することはないとおっしゃいました。つまり撮影した瞬間にこの絵が完成されているということです。え、同じカメラを使ってるのに、センスの差なのかな?何なのかな?と考えていると、その途中での内田さんの一言でその答えが出ました。
「皆さんのお気にいりのホワイトバランスってあります?おすすめがあったら教えてほしいな」
当時の僕はこの一言に混乱しました。お気に入りの?ホワイトバランス?おすすめ?
ホワイトバランスって、補正機能でオートで調整して光源の色の影響を抑えるもので、お気に入りとかおすすめとか、そんな概念じゃないんじゃないの?
眼で見て感動した景色を眼で見たとおりに写すために、カメラで補正して瞬間を切り取る。これがカメラの使い方だと僕は解釈していました。だから、構図を決めるためにズームは使ってましたけど、それ以外は全部オートで撮る。
確かにその使い方も間違いじゃないんですけど、それはカメラの楽しみ方のごくごくごく、ほんのごーく一部しか使いこなせてないんだなって事を教えてもらって衝撃でした。
ホワイトバランスをわざとずらして、その時の雰囲気を演出として残してもいい。あえてそこにはなかった雰囲気を足して別の効果を出しても良い。カメラってもっといろいろ何でもやっても良いんだ。
内田ユキオさんのお話は他にも、僕の硬い頭をかき乱して柔らかくしてくれるのには十分な知的好奇心をくすぐってくれる刺激のある話でした。
トーンもいろいろ使って絵を作るもの面白い、シャドウを硬くして黒を引き締めるとまたガラッと印象が変わる。
観たままを残すだけじゃなくて、観て感じた感情をその写真に載せて残しても良い。被写体の写し方を事前に想像しながら演出方法をカメラと一緒に実現しても良い。もっともっと撮影の選択肢はたくさんあるんだと。
その日の帰り道は視界が一気に広がったような、世の中の彩度が上がったような感じでした。
それから、僕はいろいろ考えて撮影する楽しさを覚えて、カメラと共に毎日を刺激的に暮らしています。これを読んでカメラの楽しさに気づく人が一人でもいることを期待して、この話はこれでおしまい。
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