涼しさを求めて川越へ
川越の氷川神社は夏になると、境内に二千個以上もの風鈴を掛け、夜にはライトアップをして楽しませてくれます。
今まで話では聴いていたんですが、実物を見に行ったことはなかったので、良い被写体になるんじゃないかと思って、X-T20を持ち出して撮影に行ってきました。
頭よりも高い所に飾られているので、真下から撮るとこんな感じ。一つ一つにお願い事が書かれてるんですね。
この日は直前まで雨が降っていて、ようやく止んだくらいの曇り空だったんですが、それがカラフルな風鈴との相性としてはよかったかもしれません。ガラスでできた風鈴は強い光が当たるより柔らかく光が当たった方が落ち着いた雰囲気になります。
風鈴だけ撮るより、風鈴の下側に余白を作って、背景が写りこんでいた方がバランスが良いですね。
撮影欲を起こさせる無色透明
一角に、無色透明で下に付いている紙も真っ白という、無垢な風鈴がありました。こういうニュートラルな物ってイマジネーションを湧き立たせてくれます。
本当は汗が止まらないほどの真夏の暑い日だったんですが、そういう事は感じさせないくらいのむしろ寒いくらいの荒廃な物悲しさ、寂しさを表現してみました。
写真を撮ってみてわかってきたんですけど、どうやら自分は寂しさ、孤独さ、冷たさみたいなものをカッコいいと思う所があるようです。柔らかい階調とか、暖かな色合いとか、そういう撮り方は全然しないし。
写真を始めることによって、自分でも気づいていなかった美意識みたいなものが分かってくるの、面白いですよ。
カメラが趣味で何人かで一緒に撮影してる人たちっているじゃないですか。自分はいつも一人ですから。人と一緒に撮影に行こうなんて、発想すら浮かばなかったですよ。孤独な中で被写体に向き合う、カメラが相棒、それで十分だしそれ以上は余計だと思っているのも同じ美意識からなんでしょうね。
勾玉のような風鈴も
何と表現したらいいのかわからない、面白い色の風鈴がありまして。まるで勾玉のような艶で、質感と色合いが気に入ったので写真に収めました。
川越と言えば、忘れてはいけないのは和装美人。前回、氷川神社ではないですが川越の蔵造りの街並みを訪れた時にも、着物姿の美しい女性を見かけて、街並みより美しいのでそちらをメインに撮らせてもらい、ブログにも書きました。
この日も、落ち着いた色合いの上品な着物を着た二人の女性が風鈴を小道具に使いながら自分たちを撮りあっていました。この後instagramにでも載せるんでしょうかね。
川越の良い所は、下品な着物を着た人が少ない所ですね。皆さん、色合いもモチーフや柄も奥ゆかしい。
駐車場の隣には川があり、そこに沿う形でずっと桜の木が並んでいました。これ、春になったら川にも満開の桜の花が反射で写りこんだり、散った花びらが浮かんで桜色に染めたりと、写真を撮りたくなる想像を膨らませる構図だったので春になったらまた来ようと思います。
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