X-T30の新機能、モノクロ調整 温・冷黒調を試してみる

X-T3
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モノクロ温黒調、冷黒調って何?

X-T3から新しく載った機能、モノクロ温黒調、冷黒調。これはX-T30にも載るんじゃないかなと個人的には考えています。でも、この温黒調、冷黒調ってなかなか普段耳にしない言葉なんで何だかよく分からないという方も多いかと思いますので、まず言葉の意味から簡単に説明します。

フィルムを渡すと現像してくれて渡される写真、この写真が写っている紙を印画紙といいます。そして、印画紙には白黒のフィルムを現像した時に、青みがかったクールな雰囲気のモノクロになる物と、赤みがかった温かい雰囲気のモノクロになる物がありました。このクールな雰囲気の物を冷黒調、温かい物を温黒調と呼んでいました。

それをデジタル処理で再現しようというのが、今回のモノクロ調整、温黒、冷黒調というわけです。さすがフィルムの会社ですね。渋い所に目を付けます。

ちなみに、すごく勘違いしている人が多いのでついでに説明すると、「モノクロ」は「白黒」という意味ではありません。クローム(カラー)がモノ(1種類)という意味で、赤なら赤、黄色なら黄色の濃淡だけで表現されている状態をモノクロといいます。モノクロの中でグレーだけで表現されている物が、白黒。白黒はモノクロの中の一つというわけです。

と、お勉強はこの辺りでおしまいにして、X-T3を使ってさっそくどんな画が撮れるか試してみましょう。

モノクロで遊べるのは楽しい

春ですから、梅の花をRAWで撮ってきました。これを使ってカメラ内現像でモノクロで現像して比較してみましょう。

まずは、ACROSとそれを冷黒調にしたもの。確かに、全体的に青みがかっていますね。クールな雰囲気。


今度は、ACROSと温黒調。こちらは赤みがかって少し温かな雰囲気を受けます。

X-T3では-9~+9までが選べて、マイナス方向が冷黒調、プラス方向が温黒調となっています。上のサンプルは-9と+9でそれぞれマックスの設定のものでした。
中間だとどんな感じなのかも試してみました。
+4と+9。こうして観ると、この二つでも受ける印象はかなり違います。

冷黒調の-4と-9。こっちもかなり印象が違います。それぞれ9段階あるので、微妙に調整して自分の好きな色味を探すのはかなり楽しいですね。

さっきは自然物だったので、今度は人工物という事で高層ビル。

こういう都会的な物は冷黒調が似合うな、まさに都会の街の厳しい雰囲気、クールビューティー。


温黒調は下町とかを撮るのに使うとハマるんだろうなーって感じます。あえて逆にする楽しさもありますけどね。

機能の話に戻ると、今回は全部ACROSをベースに調整しましたが、普通の白黒でも使えます。あとは、トーンと合わせ掛けすることもできます。下のサンプルはトーン調整を少し入れてみました。これで表現の幅が何倍にも広がるので、モノクロを撮る機会が増えることになりそう。

温黒調、冷黒調は悪魔の機能だと感じた

ただ、この機能はちょっと怖いなとも感じました。これ、何を撮ってもそれなりにかっこよく写せてしまうなって。何か上手くなったような気になってこれに頼ってしまう自分がいたら嫌だなって。よく考えて使ってハマればもちろんより表現を豊かにする機能なんですけど、そうでない物でもそれなりに撮ってしまうかなと。

「美しい物はより美しく、そうでないものはそれなりに」、まさに富士フイルムらしいと言えば富士フイルムらしいんでしょうけど、個人的には使用頻度を制限した方が良い機能かなって思います。

それだけ、使いやすい機能で楽しい機能ですよ。これも絶対X-T30に載っててほしい!

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もう購入もできます、X-T20を使い続けた自分がおすすめだと断言できるカメラですね。

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