X-T30とX-T20の比較をして、買うかどうか考えたい
2/14に富士フイルムからX-T30が正式に発表されました。発売は3月との事です。X-T30は僕が使っているX-T20の後継機種で、X-T20のデザインとサイズ感を深く愛している僕が気にならないわけがないんです。
なので、じっくりとここまで明らかになっている情報を調べて、X-T20との比較としてまとめてみました。同じようにX-T30の購入を検討している方の参考になればと思います。
外観の違い
まずは、X-T30の外観をチェック。前面、上面は刻印がなければ差が分からないでくらい同じですね。重さも全く同じです。
唯一、かなり変わったのが背面の操作系の部分。X-T20ではあった十字キーボタンが排除されて、その代りにフォーカスレバーが追加されています。
X-T30ニュースリリースから引用
こちらは僕の愛用しているX-T20の背面。Qボタンの位置も変わってX-T30では親指をかけてグリップ感を増すための突起の部分に移動してますね。
十字キーが無くなって気になる事
十字キーが無くなって、基本的にはフォーカスレバーがその代わりをしてくれると思うんですけど、ファンクションの割り当ての機能は削除されてしまったのでしょうか?
ファンクションの割り当ての簡単な説明
富士フイルムユーザー以外の方に、簡単にファンクションの割り当てを説明しますと、富士フイルムのカメラではボタンにショートカットメニューを設定することができます。例えば、十字ボタンの上を押したらホワイトバランス選択、左を押したら測光モードの選択、みたいな感じです。
ちなみに、僕はX-T20では十字ボタンの上はフィルムシミュレーション、左はホワイトバランス、右はダイナミックレンジ、下はフォーカスエリア選択を割り当ててるんですが、これが無くなるのは撮影のスムーズさが失われるので、かなりキツイ。
まして、X-T30ではカラークロームエフェクト、モノクロ調整、Dレンジ優先など、画質調整の機能が増えているので、ファインダーをのぞきながらサクサクっと設定して操作でストレスなく撮影したいですよね。
その辺どうなってるの?っていうのは、多分X-E3と同じだと予想されます。下の画像がX-E3の背面画像なんですけど、十字キーボタンがないのが一緒ですよね。
X-E3では、これらをタッチパネルで補っています。これだけ聞くと、どういう事?ってなりますよね。
タッチパネル上で上下左右にフリック操作をすると、ショートカットメニューを呼び出せるんです。実際に操作している動画をご覧ください。
X-T30の外観情報が事前にリークされた時に十字キーがなかったので、X-T3を借りた時に、このタッチパネルでのフリックが使いやすいかどうかを試してみたんですけど、なかなか一日では慣れなかったのがちょっと気になってます。長く使っていれば使いやすくなるのかなぁ。ただ、僕はX-T20を使うときは常にタッチパネルはOFFにしてるんですよね・・・。
ダークグレーはどうなった?
外観についてはもう一つ気になっていることがあります。発表前のリーク情報でX-T30ではブラック、シルバーのカラーバリエーションに加えて、ダークグレーもあるっていうのがあったんですよ。それがすごくカッコ良くて、選ぶならダークグレーだなと考えてたんですけど、発表ではブラックとシルバーだけなんですよね。今も公式サイトではブラックとシルバーのみ。
ところが、海外向けの富士フイルム公式プロモーション動画だと最後にチャコールシルバーが後から仲間入りするような事を匂わせるシーンがあって、X-Pro2のグラファイトシルバーのように後から追加されるって事なんでしょうか。
でも、日本では売らないってこと?それはあまりに悲しいのでそれはないと信じたい!でも、いつ明らかになるんだろう、待ってるのが正解なの?あー、気になる!
2019/6/21より正式に日本国内でも販売されるようになりました!
機能、性能の違い
以下の事前に予想できた部分に関してはX-T3を使って試してきた結果をまとめましたので、こちらも参考に。
- フィルムシミュレーション ETERNA
- カラークロームエフェクト
- モノクロ調整 温・冷黒調
- Dレンジ優先
- 進化したAF機能
連写系の機能が大幅アップ
X-T20に比べると、連写や速度に関する機能、性能アップがすごく目立ちます。
連写は電子シャッタ使用時には最大約20コマ/秒にアップ、X-T20は約14コマ/秒だったので、めっちゃくちゃ速くなっています。さらに、中央だけを切り取る設定にすれば、最大30コマ/秒まで上がります。切り取っても1600万画素はあるので十分ですよね。
ブラケティング
AEブラケティングはX-T20では3枚しか撮影できなかったのに、コマ数とAEのステップが選べるようになりました。最大は何と19枚!
フォーカスブラケティングはX-H1で最初に載った機能です。フォーカス位置を動かしながら撮影ができます。ピントの異なる画像がただ撮れるっていうだけではなく、PhotoShopを使えば全てにピントが合った画像を合成して作成できるんですよ。
フォーカス周りの新しい機能も山盛り追加
X-T20にはなかった機能も追加されています。盛りだくさんで、頭が混乱しそう・・・。
プリ連写
プリ連写はシャッターを半押ししている間はずっと連続撮影をしていて、深く押した時に直前の連続画像を記録するというものです。動きが読めない動物やスポーツシーンを撮るのにはかなり便利なんじゃないかなと思います。
プリAF
「プリAF」をONにすると、シャッターボタンを半押ししていないときもAFサーチを実行。常にAFサーチが行われるため半押し後のピント合わせが速くなります。シャッターチャンスを逃したくないときに有効です。
スポーツファインダー
動きのある被写体を捉えやすくするために新搭載されたスポーツファインダーモードは、画面内に約1660万画素(1.25倍クロップ)相当のフレームが表示され、そのフレーム内を撮影します。被写体がフレームに入る直前から対象を確認でき、なおかつメカニカルシャッター使用時にブラックアウトタイムを最短化できるため、スポーツや野生動物の撮影に効果的です。
顔セレクト
複数人の被写体がいる場合に、特定のひとりをタッチパネルやフォーカスレバーでセレクトし、その人物を優先的にピントや露出を合わせることができます。記念写真はもちろん、スポーツやイベントなど群衆の中での撮影に有効です。
自分もそうなんですけど、子供の運動会や学芸会にこの機能があればいいなぁと思いますね。試してみたいなぁ。
X-T30は買いなのか?結論
ここまで見ると、完全に買いですね。富士フイルムのXシリーズの機能がほぼ全て搭載されていると言っても言い過ぎじゃないと思います。今買うべきか、チャコールシルバーを待つべきなのか、それだけじゃないですかね。
X-T3とどっちを買うのが正解なの?
もう一点、気になる事と言えば、X-T3とどっちを買うべきなのかという話です。4K60p動画、連写の枚数等の差はありますが、それを気にしないのであれば、X-T3のデザインに深く愛しているとかでもなければ、今の時点ではX-T30を買った方が良いかなと個人的には思います。
ただ、それはあくまでも「今の時点では」なんですよね。
僕の愛用しているX-T20は、X-T2が後からファームアップデートで新機能が追加されていったのに対して、対象外として置いてきぼりになりました。
これをどう読むかは結構重要だと思います。第四世代のプロセッサになってから、X-T3しか出ていません。XシリーズにはフラッグシップモデルにX-H2、X-Pro3の候補がまだ待っています。この時に載った新機能がX-T3には展開される可能性がある。その時に置いてきぼりにならないように先行投資すると考えれば、X-T3を買うのもお勧めかなと思いますね。
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