富士フイルムの最新フィルムシミュレーションETERNA
X-H1、X-T3に載っている新しいフィルムシミュレーション、ETERNA。これも当然、X-T30に載ると思っているんです。
シネマ用のフィルムを再現したという事で、階調が非常に柔らかくて、彩度が低い。数十分、数時間見続けることを前提に設計されているので目に、脳に優しい絵作りになっているというわけです。
という事なんで、写真に使うには薄すぎる印象かもしれないなとすら思ってしまいます。ETERNAがあって良かったなぁって思えるシーンってどういう時なのか、X-T3を一日使ってETERNAで撮ってみることにしました。そのうちいくつかの作例を載せましたので、ご覧ください。
ETERNAを通して見ると、世界がしっとりしていく
ETERNAで撮った写真サンプルだけを見てもよく分からないと思うので、富士フイルムのカメラのスタンダード、PROVIAでの撮影サンプルも比較できるように載せてます。
全面ガラス張りの間から朝日が差し込む、東京国際フォーラム。日差しが作る明暗を軟らかく包み込みます。
汐留のビル群、冬の透き通った目の覚めるような青空も抑えた色に。これはちょっと物足りないかも。
そのまま浜離宮庭園で早い春を感じながら、一面の菜の花を撮影。かなり彩度が抑えられますね。鮮やかな印象から優しい印象へとガラッと変わります。確かに映画のようなしっとり感で、長く見るとしたらこっちだなと思います。パッと目を引くのは苦手かもしれませんね。
文京シビックセンターの展望台から富士山を望遠で。遠くにある被写体の場合、空気が霞む分だけもともと色もコントラストも薄くなりがちなので、こういう時はETERNAは物足りなさを感じます。
その後食べたつけ麺。食べ物の色、ツヤを抑制するので食べ物を撮るのは苦手なのかな。
白と紅の梅の花。その場の空気感が変わります。ちょっと湿度を感じるような自然のフィルターを一枚まとったような柔らかさ。
逆光のシーンでコントラストが付きすぎて空の繊細な表情が失われそうなときにはETERNAはとてもいい働きをしてくれますね。ここからカラーを足したりすると、また印象が違ってきて面白くなるかもしれませんね。
使ってみての感想
ETERNAはどんなシーンもやさしく包み込みます。だから、一瞬のインパクトはないけど、毎日観ても嫌にならないのが特徴なのかなと思います。そういう意味では、家に写真を飾るとしたら、ETERNAで撮った写真は結構いいかもなと思いました。やたらに主張をしてこないんだけど、ふと見たくなるそんな写真。
あと、結婚式を撮るのにあってるかもなって思いました。結婚式って、暗転してピンスポットが当たって、純白のウェディングドレスの花嫁とタキシードの花婿がいて、とにかく明暗差やコントラストが付きやすくて、真っ白になったり真っ黒になったりしやすい。質感を軟らかく写しとるETERNAで撮れば、それらを全て優しく表現してくれるんじゃないかなと思います。
他のフィルムシミュレーションについては、こちらにまとめているので、フィルムシミュレーションに興味を持った方はこちらを。
他のX-T30の新機能も試しているので、こちらをどうぞ!
ついに正式に発表になって、気になる新機能は全部載ることが決まりました。前のモデルX-T20との機能比較をまとめているので、こちらもどうぞ。
もう購入もできます、X-T20を使い続けた自分がおすすめだと断言できるカメラですね。
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